BoldStyleの「あかるいところ」
私たちは菅原一剛氏が創り上げた湿板写真をみたとき彼の潔さを知りました。
それは「光」にこだわる為に、他のものはバッサリ切り捨ててしまう潔さだと 思うのです。彼の湿板写真は懐古趣味ではなく、とてもコンテンポラリーです。
さらに彼は世界一どうしようもないカメラといわれている「HOLGA」で 撮影した写真にある手法を加えて、また新しい可能性を見せてくれました。
私たちが共感したのは確固たるオリジナリティーがあれば、たとえ入口が異 なってもクオリティーの高い映像コミュニケーションが創れるということです。
そこで私たちはこの二つの感動を友人たちにも伝えたく想い、BoldStyleと してリリースすることを菅原氏に提案し、BoldStyle流のコミュニケーション
スタイルで菅原一剛湿板写真展「あかるいところ」を開催することにしました。
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写真家菅原一剛と湿板写真
写真とは「PHOTO(光の粒子)GRAPH(平面図)」というように本来現実を写し撮ることではなく、光を捉える表現方法が基本であると写真家菅原一剛は考えます。そしてその光そのものを追い求めた結果、湿板写真という技法に辿り着いたのです。
湿板写真とは一枚一枚ガラス板に感剤溶液(コロディオン溶剤)を塗り、その 場で溶液が乾かぬ間に撮影し、現像するという約120年前の技法です。それ
ゆえ一点も同じものができない、世界でひとつしかない写真です。日本では幕末から明治にかけてオランダから紹介され、代表的な写真としては坂本龍馬のポートレートが有名です。 |