2006.11 「山に登る」

 

 

まだ紅葉には早い時期、筑波山に登った。1000メートルない山なので気軽な気持ちでいたが、普段運動らしい運動をしていないから、結構急な山道に息を切らした。
家族連れも多く、僕の前には幼稚園児の親子の団体が子供にペースを合わせながらゆっくり登っている。それを言い訳に僕も少しペースをおとす。
はじめは頭の中であれこれくだらない事を考えて登っていたが、周りの草木、風に混じる鳥の鳴く声、ごつごつして触ると冷たい岩肌、いろんなものがだんだん気持ちよく感じれて歩くことに集中できてくる。体力的なしんどさを抜けるとすがすがしくて気持ちが良い。
自然の中で体を動かす気持ちよさをひさしぶりに味わう。
あれこれ考える前に、前に進む。なんだか今の僕にはそれが一番必要なのかもしれないなと、歩きながらふと思った。
しばらく続いたきつい山道をぬけると、そこには気持ちよく光のそそぐ静かな道があった。